育児&幼児教育サポーターのUmiです😊
子どもと関わる中で、「この子の“本当のニーズ”ってなんだろう?」と思ったことはありませんか?
オーストラリアの幼児学習指針であるEYLF(Early Years Learning Framework)を学んでいると、「あれ、これってマズローの欲求段階と重なるな」と気づくことがたくさんあります。
今日は、子どもたちが安心して成長していくための「環境」や「関わり方」について、心理学と保育の両面から見ていきたいと思います🌱
♦︎マズローの欲求5段階説とは?
アメリカの心理学者アブラハム・マズローは、人間の欲求を5つの段階に分けて提唱しました。
- 生理的欲求(食べたい、寝たいなど生きるための基本的な欲求)
- 安全の欲求(安心・安全な環境で暮らしたい)
- 社会的欲求(仲間とのつながり、愛されたい)
- 承認の欲求(認められたい、自分に価値があると感じたい)
- 自己実現の欲求(ありのままの自分で、やりたいことを追求したい)
この5段階は、下から順に満たされていくとされています。
♦︎EYLFに通じる“人間らしさ”へのアプローチ
EYLFでは、子どもを一人の「市民」として捉え、以下の5つのLearning Outcomes(学習成果)を掲げています。
- 子どもが自分の存在を感じ、自信と安心感を持って生きること
- 他者とのつながりや、地域・文化との関わりを育むこと
- 健康で活発に身体と感情を動かすこと
- 思考力や創造力を持ち、自分で考える力を育てること
- 有意義な方法でコミュニケーションをとる力を育てること
よく見ると、マズローの理論とぴったり重なる部分があるんです。
♦︎具体的にどう重なるの?
例えば、EYLFのOutcome 1(「自分は大切な存在だ」と感じること)は、マズローでいう承認欲求や社会的欲求の部分。
保育者が子どもの声に耳を傾け、受け入れ、丁寧に関わることで「自分はここにいていい」と思える土台が育ちます。
また、Outcome 3(健康・安全に関する学び)は、マズローの生理的欲求や安全の欲求に直結します。
「裸足で走り回る」「好きなタイミングで水を飲む」「安心してお昼寝する」など、当たり前のようでいて、実はとても重要な育ちの基盤なのです。
さらにOutcome 4・5は、まさに自己実現の欲求。
子どもが「やってみたい!」を自由に表現し、失敗しても受け入れられる環境があるからこそ、自分の可能性に挑戦できます。
♦︎大人ができることは?
子どもがその“段階”を一つひとつ安心して登っていけるように、大人は「土台を整える人」だと思っています。
叱る前に、「この子の基本的な欲求は満たされているかな?」と立ち止まってみる。
甘えてくる子に、「何か不安があるのかも」と目を向けてみる。
子どもを“行動”だけで判断するのではなく、その奥にある“欲求”や“気持ち”に目を向けていくこと。
それが、オーストラリアの保育でも、日本の育児でも、本質的に共通する大切な姿勢だと感じています。
マズローの理論とEYLFのビジョンには、「子どもは人間として尊重されるべき存在である」という深い共通点があります。
子どもたちは、今日も階段を一段ずつのぼりながら、自分らしく生きる力を育んでいます。
私たち大人ができることは、「その階段がぐらつかないように支えること」「登るスピードを焦らせないこと」ではないでしょうか🍀
そんなあたたかい眼差しを持って、日々の保育や育児に関われたら素敵だなと思います☺️
今日もみんなが笑顔で過ごせて
穏やかに熟睡できますように🩵
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