「できていない」より「できている」に注目する力~子どもの「やる気」を育てる魔法の視点~

育児&幼児教育サポーターのUmiです😊

 

私たちは、子どもと関わる中でつい「できていないこと」に目がいきがちです。

「まだ片付けてないよ」
「早くしなさい」
「なんで言わないとやらないの?」

そんな声かけ、心当たりありませんか?

もちろん、子どもに必要なことを伝えるのは大切です。
でも、もう一歩、意識の向け方を変えるだけで、
子どもたちの行動が驚くほどスムーズになることがあります。

 

 

♦︎注目するのは「できている子」「できている行動」

たとえば、片付けの時間。
なかなか始めない子がいると、ついその子にばかり目がいきますよね。
でもそのとき、すでに始めている子も、実はちゃんといるはず。

そんな時こそ――

「Aちゃん、おもちゃを丁寧にしまってくれてるね、ありがとう」
「Bくん、大きなブロックもたくさん片付けてくれてる、助かるな~」

このように、“望ましい行動”に目を向けて、それをその場で言葉にすることがとても効果的なんです。

これを私は、「ポジティブな実況中継」と呼んでいます。

 

 

♦︎大人のアテンションは、子どもにとってのご褒美

子どもにとって、大人の「注目」は特別なご褒美。
“見てもらえている” “認めてもらえている”という感覚は、安心感や自信につながります。

逆に、「注意」ばかりが注目を得る手段になってしまうと、わざとふざけたり、片付けを後回しにしたりする行動が増えてしまうことも💦

でも、大人が「できている行動」にスポットを当てていれば、子どもたちは「いいことをすると見てもらえる」と学び、自然とその行動を選ぶようになります。

 

 

♦︎実際にあった保育園での一コマ

私がオーストラリアの保育園で働いていたときのこと。
お片付けの時間。数人がすでに始めていたけれど、大半はまだ遊びの余韻に浸っていました。

そこで先生が言いました:
「Cちゃん、おままごとのお皿をきちんと重ねてくれてるね」
「Dくんは車をガレージに戻してくれて、ありがとう!」

すると、耳に入った子たちがふと手を止め、何人かが自然と片付けを始めました。
言われていなくても、「あ、やろう」という気持ちになったのでしょう。

注意しなくても、行動が変わる瞬間でした。

 

 

♦︎【家庭編】朝の支度での“できてる実況中継”

これは、あるお母さんから聞いた家庭でのエピソードです。

朝、登園前の慌ただしい時間。
服を着るように言っても、下の子はまだゴロゴロしていたり、上の子はおもちゃに夢中だったり。
そんなとき、お母さんはふと思い出して、こんなふうに声をかけてみたそうです。

「お兄ちゃん、自分でシャツ着れたんだね、かっこいい!」
「妹ちゃん、ズボンはくのも手伝おうか?自分でやる?頑張ってるね~!」

すると、お兄ちゃんはさらに誇らしげに靴下を履き始め、妹ちゃんも自然と「やる!」とやる気を見せたとのこと。

「注意」じゃなく、「できているところ」に目を向けるだけで、家の中の雰囲気もぐっと穏やかになったそうです♪

 

 

♦︎ポイントは、「評価」ではなく「観察」

この声かけのポイントは、“評価”ではなく“事実の観察”を伝えること。

「えらいね」ではなく、
「〇〇を△△しているね」と、目の前の行動をそのまま言葉にする。

これなら、子どもは比較されることなく、自分の行動が意味あるものとして受け取れます。

 

 

♦︎見る視点を変えると、関わりが変わる

子どもとの日常は、忙しくてつい「できていないこと」が目につきやすいもの。
でも、「できていること」に注目して、それを言葉にしてあげる。

たったそれだけで、子どもの行動も、大人の気持ちも変わっていきます🌿

 

まずは一日一つ、「できている瞬間を実況中継してみる」ことから始めてみませんか?

 

子どもたちは、大人のまなざしの中で育っています。
そのまなざしが、あたたかく優しい成長の光になりますように✨

 

 

今日もみんなが笑顔で過ごせて
穏やかに熟睡できますように🩵

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